マンション売却時に管理の確認は必須？見落としがちな注意点と成功のポイント

マンションを売却する際、「管理会社への連絡は必要なのか？」「管理状況は価格に影響するのか？」といった疑問を抱く方は少なくありません。戸建てとは異なり、マンションには共有部分や管理規約があり、売却時にも“管理”の影響を無視することはできません。

札幌市内でも分譲マンションの売却相談が増えるなか、スムーズな取引を実現するためには、管理状況の確認や情報収集が不可欠です。あかり不動産でも、売却前に「管理の質」に関する確認を徹底し、トラブルのない取引をサポートしています。

今回は、マンションを売却する際に管理面で確認すべきポイントや、買主に好印象を与える準備の進め方をご紹介します。

マンションの「管理」とは何か？

マンションの管理とは、建物全体の維持・運営に関するさまざまな業務を指します。共用部分の清掃や設備の保守点検、長期修繕計画の策定と履行、住民の会合である理事会や総会の運営補助、そして管理費や修繕積立金の収支管理までが含まれます。

こうした管理は、通常は専門の管理会社に委託されており、その内容や実施状況は住民の快適性や建物全体の資産価値に直結します。売却を進めるうえでも、どのように管理されているかを把握することが重要になります。

管理会社への連絡は必要？

売却を決めたら、早い段階で管理会社に連絡を入れることが大切です。売却に必要となる書類の多くは管理会社を通じて入手することになります。たとえば、管理規約や使用細則、修繕積立金の残高が記載された証明書、長期修繕計画書、総会議事録などは、買主が購入の判断をするうえで重要な材料となります。

また、物件の所有者が変更される際には管理会社への名義変更の届け出も必要となるため、事前に連絡しておくことで手続きがスムーズに進みます。

管理状況は売却価格に影響する？

管理の行き届いたマンションは、建物の劣化が抑えられ、清掃の行き届いた共用部や整備された設備が買主に安心感を与えます。そのため、同じ立地や築年数であっても、管理の良し悪しによって売却価格に差が出ることがあります。

一方、管理が不十分なマンションは、エントランスが汚れていたり、修繕の遅れが目立ったりといった印象を与え、買主に不安を抱かせてしまう可能性があります。こうした場合、購入を敬遠され、売却が長引く原因にもなります。

また、修繕積立金が適切に積み立てられていない、もしくは今後大規模修繕を控えているようなマンションでは、買主から「将来的に余計な費用負担が発生するのでは」と懸念されることもあります。売却前にこうした状況を把握し、説明できるようにしておくことが大切です。

管理費や修繕積立金に滞納がある場合は？

マンションの売却時に、管理費や修繕積立金に未納があると、そのままでは売却を進めることができません。基本的には、売却前に未納分を清算する必要があります。

過去の滞納履歴が管理組合に残っている場合には、それが買主の不安要素になる可能性もあります。信用に関わるため、事前に管理組合とのやりとりを確認し、未納がない状態で売却に臨むことが望ましいといえるでしょう。

売却前にできる管理面の準備とは？

売却をスムーズに進めるために、あらかじめ管理状況の確認と整理をしておくことが重要です。たとえば、管理規約や長期修繕計画、修繕積立金の明細などの必要書類は管理会社から取り寄せ、きちんと整えておきましょう。また、管理費や修繕積立金の支払いが問題なく行われているかも確認し、未納があれば早めに対応することが大切です。

あわせて、共用部分の清掃状況や掲示板の掲示物なども確認しておくと良いでしょう。こうした細かな点も、物件の第一印象を左右することがあります。

・管理に関する書類の整備（規約・積立金・計画書など）

・支払い状況の確認と清算

・共用部の状態チェック

・総会議事録の内容把握

このように事前に整理しておけば、買主からの質問にも自信を持って対応でき、信頼感を高めることができます。