2025年12月15日 コラム

住宅ローンが残っていても売却できる？残債あり物件の売却ガイド｜あかり不動産株式会社

 

 

 

「住宅ローンがまだ残っているけれど、家を売りたい」「残債があっても売却って可能なの？」といったご相談を、当社でもよくいただきます。

 

結論から言えば、住宅ローンが残っていても売却は可能です。ただし、いくつかの手順や注意点を理解しておくことが重要です。

 

今回は、「住宅ローンの残債がある家を売却したい」と考える方に向けて、売却の流れ、残債の処理方法、注意点、そしてスムーズに売却するためのポイントを詳しく解説します。

 

住宅ローンが残っている家は売却できるのか？

 

住宅ローンを完済していない不動産でも、売却することは法律上可能です。ただし、ローンの担保として設定されている「抵当権」を抹消しない限り、正式に第三者へ所有権を移転することができません。

 

この抵当権を抹消するには、ローン残債を全額返済することが条件となります。そのため、売却と同時に残債を完済する仕組みを整える必要があります。

 

売却価格と残債の関係がカギ

 

売却を検討する際には、まず現在のローン残債と物件の売却価格のバランスを把握することが大切です。

 

① 売却価格 ≧ ローン残債（アンダーローン）の場合

 

物件を売却して得た代金でローンを完済できます。このケースでは比較的スムーズに売却が可能です。残金が出た場合は、そのまま手元に残すことも、新居の頭金に充てることもできます。

 

② 売却価格 ＜ ローン残債（オーバーローン）の場合

 

売却金額だけではローンを完済できないため、不足分を自己資金で補う必要があります。この状態でも売却は可能ですが、金融機関との事前相談や「任意売却」の選択肢が関わってくるため、慎重な準備が求められます。

 

オーバーローンの場合の対処法

 

オーバーローンで売却を進める場合、主に以下のような対処方法があります。

 

・自己資金で差額を支払う

 

最もシンプルな方法です。自己資金で不足分を補填することで、ローンを完済し、抵当権を抹消して物件の引き渡しが可能になります。

 

・住み替えローンを利用する

 

新居の購入を予定している場合は、「住み替えローン（買い替えローン）」の利用が可能です。これは、新居の購入資金と現在の住宅ローンの残債をまとめて借り直すローンで、今の家の売却金額が残債に届かない場合でも、新居の購入と同時に売却が実現できるというメリットがあります。

 

ただし、審査は通常の住宅ローンよりも厳しく、返済能力や信用力が問われます。

 

・任意売却を検討する

 

ローンの返済が困難で延滞しているような状況では、競売にかけられる前に「任意売却」という選択肢もあります。これは、金融機関と相談の上、抵当権を残したまま物件を売却し、できる限り高い金額で売却してローン返済に充てる方法です。

 

任意売却には専門的な手続きと交渉が必要なため、実績のある不動産会社や弁護士との連携が不可欠です。

 

住宅ローン残債ありの売却手続きの流れ

 

残債の有無にかかわらず、家を売却する際の基本的な流れは以下の通りです。

 

Step1. 残債の確認

 

ローンの返済予定表や金融機関に問い合わせることで、現在の正確な残債額を確認しましょう。

 

Step2. 不動産の査定依頼

 

現在の物件がいくらで売れそうかを調べるため、不動産会社に査定を依頼します。複数社に見積もりを出すと、相場が掴みやすくなります。

 

Step3. 売却活動・買主の決定

 

査定価格をもとに売出価格を設定し、広告や内覧を通じて買主を探します。

 

Step4. 売買契約の締結とローン残債の精算

 

売却代金の受け取りと同時に、残っているローンの返済を行います。金融機関に「抵当権抹消」の手続きを依頼し、所有権の移転が完了します。

 

売却に伴うその他の費用も忘れずに

 

住宅ローンの残債とは別に、以下のような費用も売却時にかかることを念頭に置いておきましょう。

 

・仲介手数料（売却価格の3%+6万円＋税）

 

・抵当権抹消登記費用（1〜3万円前後）

 

・所得税・住民税（譲渡所得が出た場合）

 

・ハウスクリーニング費や修繕費（必要に応じて）

 

残債とのバランスだけでなく、これらの諸経費も含めてトータルでいくらの負担になるかを見積もっておくと安心です。

 

よくある質問｜住宅ローン残債あり売却のQ&A

 

1. ローンが残っていてもすぐに売却活動を始めてよいの？

 

→はい、問題ありません。ただし、売却価格が残債を下回る可能性がある場合は、早めに金融機関や不動産会社と相談し、資金計画を立てることが大切です。

 

1. 任意売却になると信用情報に影響が出る？

 

→基本的には、延滞などがなければ任意売却でブラックリストに載ることはありません。ただし、返済が長期延滞している状態で任意売却に至った場合は、信用情報に影響が及ぶ可能性があります。

 

まとめ｜住宅ローンの残債があっても売却は可能！正しいステップと判断がカギ

 

住宅ローンが残っていても、適切な方法を取れば不動産の売却は十分に可能です。アンダーローンであればスムーズに、オーバーローンの場合でも住み替えローンや任意売却といった手段があります。

 

とはいえ、金融機関との調整や手続きには専門的な知識が必要な場面も多くあります。大切な資産を最大限に活かすためにも、信頼できる不動産会社に早めに相談することが第一歩です。

 

あかり不動産株式会社では、住宅ローン残債のある物件の売却や住み替えを含む複雑な案件にも対応しております。まずは現状の把握と無料査定から、お気軽にご相談ください。